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イラストレーターがフリーランスで稼ぐには?年収・在宅事情・案件の取り方まで徹底解説

近年、働き方が多様化したことによって、フリーランスのイラストレーターとして活躍する人が増えてきています。理由は、自分の得意な作風やスキルを活かして収入を得られることに加え、在宅で働ける自由なライフスタイルに魅力を感じる人が増えているからです。SNSやイラスト投稿サイトの普及により、自分の作品を発信しやすくなり、企業からの直接依頼やファンを通じた収益化のチャンスも広がっていることも要因のひとつです。

本記事では、イラストレーターフリーランスの仕事内容や案件の獲得方法、報酬の目安について詳しく解説します。

・イラストレーターフリーランスは在宅で働ける?
・イラストレーターフリーランスの仕事内容は?
・イラストレーターフリーランスに必要なスキルは?
・イラストレーターフリーランスの案件単価は?

そのほか、実際の案件例やフリーランスとして働くメリット・デメリットについても解説していくため、イラストレーターフリーランスに興味関心を持っている人は、ぜひ参考にしてみてください。

イラストレーターフリーランスとは?

イラストレーターフリーランスとは、企業や組織に所属せず、自ら営業しながらイラスト制作の仕事を請け負う個人事業主のことです。書籍の挿絵、キャラクターデザイン、ゲームイラスト、広告ビジュアル、Webコンテンツなど、活躍の場は非常に広く、多様な案件を自分のスキルやスタイルに合わせて選べるのが特徴です。

ここでは、イラストレーターの仕事内容やフリーランスの需要について解説していきます。

イラストレーターの仕事内容

イラストレーターの仕事内容は非常に多岐にわたります。

主な仕事としては、書籍や雑誌のカットイラスト、漫画の挿絵、ゲームやアプリのキャラクターデザイン、Webサイトや広告のビジュアル制作などが挙げられるほか、案件によってはストーリーボードの作成やUIデザインの一部も担うことがあります。

近年では、YouTubeのサムネイル制作やVTuberの立ち絵、グッズ用イラストなどデジタルコンテンツの需要が高まっており、それに伴い仕事内容も変化していることも要チェックです。クライアントの要望を的確にヒアリングし、納期や仕様に沿って制作するスキルはもちろん、著作権や納品形式などの知識も求められます。

フリーランスの需要

フリーランスのイラストレーターに対する需要は年々高まっています。背景には、デジタルメディアやSNSの発展、ゲーム・アプリ市場の拡大、企業によるクリエイティブ活用の増加があります。企業が外注を積極的に行うことで、社内に専任のデザイナーを持たずとも高品質なビジュアルを制作できるようになったため、柔軟に対応できるフリーランス人材の価値が見直されているのです。

また、SNSやポートフォリオサイトで作品を公開することで、個人でも仕事を受注しやすくなり、実力次第で大手案件に携われる機会も広がっていることにも注目です。特にオリジナリティがある作風や特定ジャンルに特化したスキルを持つイラストレーターは、企業やファン層からの支持も得やすく、安定した需要が見込めるでしょう。

イラストレーターフリーランスの案件種類

イラストレーターフリーランスとして活躍するには、自分の作風やスキルに合った案件を見つけることが重要です。取り扱う案件の種類によって求められるタッチや納期、コミュニケーションの頻度も大きく異なります。出版や広告業界の商業案件から、ゲームやアニメ制作会社とのコラボ、SNSやVTuber向けのデジタル案件、さらには個人からの依頼まで、働き方や制作スタイルは多様です。それぞれの案件に特徴や注意点があるため、事前に理解しておくことが安定した受注と継続的なキャリア形成につながります。

ここでは、イラストレーターフリーランスの代表的な案件の種類を紹介します。

  1. 商業イラスト
  2. ゲーム・アニメーション関連
  3. SNS・VTuber向けイラスト
  4. 同人・個人依頼

1. 商業イラスト

商業イラストは出版社や広告代理店、メーカーなどからの依頼を受けて制作する案件で、プロとしての信頼や納期遵守が強く求められます。例えば、書籍の表紙や挿絵、企業広告のビジュアル、商品のパッケージデザインなどが代表的な案件です。実績や知名度が重視されることが多く、過去の作品やスタイルにマッチした案件が集まりやすいのが特徴です。

報酬は比較的高めですが、著作権の取り扱いや修正のやりとり、ディレクションの指示が細かく入ることもあるため、ビジネススキルとプロ意識が求められます。

2. ゲーム・アニメーション関連

ゲーム業界やアニメーション制作会社からのイラスト案件も、フリーランスにとって人気の高いジャンルです。ゲームではキャラクターデザインや背景画、スチルイラストなどがあり、特にソーシャルゲームやアプリでは大量のイラストが必要とされるため、継続的な受注も期待できます。アニメ制作ではコンセプトアートや絵コンテ、原画制作なども依頼対象となることがあります。

リアルタイムな制作進行や厳格な納期管理が求められる一方で、自身の名前がクレジットされる可能性もあり、ポートフォリオやキャリアアップに大きく寄与する分野です。

3. SNS・VTuber向けイラスト

近年急増しているのが、SNSやVTuber向けのイラスト案件です。
X(旧Twitter)やInstagramなどのアイコン、YouTubeのサムネイル、配信者の立ち絵やキャラデザインなどが代表的で、個人または企業から直接依頼を受けるケースが多いです。依頼主の多くはクリエイターやインフルエンサーであり、カジュアルなやりとりや短納期が求められることもありますが、自分のスタイルを生かせる自由度の高い仕事です。

SNS上での作品公開やフォロワーとの交流を通じて受注が増えることもあり、発信力やブランディングも重要になります。

4. 同人・個人依頼

同人活動や個人依頼も、フリーランスイラストレーターの収入源として注目されています。例えば、同人誌の表紙や挿絵、イベント用グッズのデザイン、SNSアイコンやウェディング似顔絵などが該当します。クラウドソーシングやスキル販売サービス、X(旧Twitter)やpixivを通じて直接やり取りして、案件によっては自由なスタイルで制作できる反面、価格交渉や著作権の取り決めを自分で行うことが多いです。ファンとの関係性が深まりやすく、リピーターや自主ブランドの展開など、自分の世界観を活かした活動も可能です。

イラストレーターフリーランスの年収・単価相場

イラストレーターとしてフリーランスで働く場合、年収や単価は個人のスキルや営業力、受注先の規模によって大きく異なります。会社員と比べて収入が不安定になりやすい一方、実力次第で高収入も狙えるのがフリーランスの魅力です。商業案件、ゲーム、SNSアイコン、個人依頼など案件のジャンルによって単価相場も変わるため、自分に合った市場を理解しておくことが重要です。

ここでは、イラストレーターフリーランスの年収・単価相場や会社員との違い、高単価案件を得るためのコツについてします。

フリーランスの年収・単価相場

フリーランスのイラストレーターの年収は非常に幅広く、年間100万円未満の副業レベルから、1,000万円以上を稼ぐハイエンド層までさまざまです。案件単価は内容によって異なり、SNSアイコンのような小規模なものなら3,000〜10,000円前後、商業出版やゲームイラストでは1点あたり2〜10万円、継続案件では月10〜30万円の収入になることもあります。

継続的に高単価な案件を受注できるかどうかが年収を左右するため、営業力やスケジュール管理も重要な要素です。ポートフォリオや発信力が報酬に直結する傾向があるため、自身のブランディングも意識しましょう。

会社員との違い

会社員のイラストレーターの平均年収は400万円で、国内の給与所得者の平均年収460万円よりも少ないです。また、月給制や年俸制で安定した収入が得られる一方、仕事内容や報酬の上限は企業の規定に縛られる傾向があります。

一方で、フリーランスは案件単位での報酬になるため、収入は不安定になりやすいものの、努力やスキル次第で会社員以上の年収を目指すことが可能です。また、働く時間や場所の自由度も高く、自分のスタイルや価値観に合った仕事を選びやすいのが特徴です。

ただし、社会保険や有給休暇といった福利厚生がないため、自己管理能力と経営感覚が問われます。そのため、安定性よりも柔軟性と収入の可能性を重視する人に適しているといえるでしょう。

高単価案件を獲得するコツ

高単価な案件を継続的に受注するには、技術力の高さはもちろんのこと、信頼性やビジネススキルも重要です。

まず、質の高いポートフォリオを用意し、自分の強みや得意なタッチを明確に伝えることが基本となります。加えて、クライアントとの円滑なコミュニケーション、納期の厳守、修正対応の丁寧さなども評価されるポイントです。SNSやポートフォリオサイトを活用して積極的に発信することにより、実績や露出が増え、より高単価な依頼へつながる可能性も高まります。また、イラスト制作にとどまらず、キャラクターデザインやグッズ化など、付加価値を提供できるスキルも強みにできるでしょう。

イラストレーターフリーランスの在宅ワーク事情

イラストレーターとしてフリーランスで働く際、在宅ワークを希望する人は非常に多いです。在宅ワークは通勤が不要なだけでなく、自分のペースで作業できることから、ライフスタイルに合った働き方を実現できます。しかし、快適に仕事を続けるには、自宅環境の整備や業務用ツールの準備が欠かせません。

ここでは、イラストレーターフリーランスの在宅案件の特徴やメリット、自宅で働くための環境づくりのポイントを解説します。

在宅でできる仕事の特徴とメリット

在宅で対応できるイラストの仕事には、SNSアイコン、書籍やWeb広告用のカット、ゲーム素材、キャラクターデザインなど幅広いジャンルがあります。これらはクライアントとのやり取りをオンラインで完結できるため、自宅でも問題なく進行可能です。

メリットとしては、通勤の必要がなく時間効率が良いことや、地方在住でも全国・海外のクライアントと仕事ができる点が挙げられます。また、自分の生活リズムに合わせて働けるため、家庭との両立や副業にも向いています。在宅ワークは成果物で評価されるため、場所に縛られず実力で勝負できるのも魅力といえるでしょう。

自宅環境やツール整備のポイント

快適な在宅ワークを実現するには、作業環境と使用ツールの整備が重要です。

まず、広めのデスクや高解像度モニターを用意すると作業効率が向上します。加えて、板タブや液タブなど自身に合った入力機器、Adobe PhotoshopやClip Studio Paintといった業界標準ソフトも必要です。また、作業データの管理にはクラウドストレージの活用が便利で、通信環境は安定した光回線が望ましいです。クライアントとのやり取りには、メールやチャット、Zoomなどのビデオ会議ツールも活用されます。環境を整えることで、集中力を維持しつつ信頼性のある仕事が可能になるでしょう。

イラストレーターフリーランスの案件獲得方法

フリーランスのイラストレーターとして安定した収入を得るには、継続的な案件獲得が欠かせません。現在では、エージェントやクラウドソーシング、SNSなど多様なルートで仕事を得ることが可能です。それぞれの方法にはメリットとデメリットがあるため、自分のスキルや営業力、ライフスタイルに合ったものを選ぶことが重要です。

ここでは、イラストレーターフリーランスの代表的な案件獲得方法を紹介します。

フリーランス向けエージェントの活用

フリーランス向けのエージェントは、イラスト制作に特化した案件を紹介してくれるサービスです。企業とのマッチングや契約交渉、報酬の受け取りまでサポートしてくれるため、営業が苦手な人にもおすすめです。また、高単価の継続案件を扱うことも多く、収入の安定につながるのが大きなメリットといえます。案件紹介を受けるにあたっては、過去のポートフォリオや実績が重視されるため、事前に準備しておきましょう。

クラウドソーシングサイトの活用

ランサーズやクラウドワークスのようなクラウドソーシングサイトは、イラスト制作の仕事を多数掲載しており、初心者からベテランまで幅広く活用されています。クラウドソーシングサイトは、単発の依頼が多い反面、評価が蓄積されることで次第に高単価案件や継続依頼が得やすくなります。

また、最初は報酬が低めでも、実績を積むことで信頼を得ていくことが重要です。案件獲得の際には、強豪との差別化を図るためにも価格設定や提案文の工夫を行いましょう。

直接営業・SNS

直接営業やSNSを活用した自己発信も、イラストレーターにとって重要な営業手段です。ポートフォリオサイトやX(旧Twitter)、Instagramなどで作品を継続的に発信することで、企業や個人クライアントからの依頼につながることがあります。

特にSNSでは、自分の作風に共感するファン層が育つことで、固定のクライアントを持てる可能性も高まります。DMやメールでの直接営業も、ポートフォリオとともに自分の強みを伝えることで受注につながる可能性があるため、日々の発信を継続的に行っていきましょう。

イラストレーターフリーランスの実際の案件例

ここでは、イラストレーターフリーランスの実際の案件例を紹介します。
求められるスキルや経験について確認していきましょう。

【新規/運用中スマートフォン向けゲーム】キャラクターデザイン制作の求人・案件

月額報酬~550,000円/月
勤務地秋葉原(東京都/リモート可)
勤務期間長期案件
最低稼働日数週5日
職務内容新規/運用中スマートフォン向けゲームにおけるSDキャラクターの制作にて。主に下記作業を担当。
 – ゲーム内に登場するSDキャラクターのデザインおよび彩色
 - アニメーション用パーツ分け(Live2D/Spineなどを想定)
 - ゲーム内の2D背景素材、小物素材の制作
 - 外部パートナーへの制作指示、監修
求めるスキル・ゲームにおけるSDキャラクターの制作経験(2年以上)
・Live2DやSpineなどアニメーションを想定したパーツ分けの知見

【新規ゲーム開発】イラスト制作の求人・案件

月額報酬~600,000円/月
勤務地恵比寿(東京都/リモート可)
勤務期間長期案件
最低稼働日数週5日
職務内容新規/運用中スマートフォン向けゲームにおけるSDキャラクターの制作にて。主に下記作業を担当。
 - ゲーム内に登場するSDキャラクターのデザインおよび彩色
 - アニメーション用パーツ分け(Live2D/Spineなどを想定)
 - ゲーム内の2D背景素材、小物素材の制作
 - 外部パートナーへの制作指示、監修
求めるスキル新規ゲーム開発におけるイラストレーターとして、主に下記作業を担当。
・グラフィック制作(タイトルロゴ、アイテムパーツ、バナー、エフェクトなど)
・背景制作
・UI/UXデザイン制作
・2Dデザイン素材制作

【新規カジュアルゲーム開発】イラスト制作の求人・案件

月額報酬~550,000円/月
勤務地恵比寿(東京都/リモート可)
勤務期間渋谷(東京都)
最低稼働日数週5日
職務内容新規カジュアルゲーム開発において、イラストレーターとして書き作業を担当。
・クリエイティブ全般
・UI設計、企画やアニメーション、プロモーション
求めるスキル・ゲーム業界でのイラストレーターとしての実務経験(3年以上)

イラストレーターフリーランスになるために必要な準備

フリーランスのイラストレーターとして独立するためには、ただ絵を描けるだけではなく、実務に必要なスキルやツールの習得、営業に欠かせないポートフォリオの準備、そして最低限の税務知識が必要です。特に個人で活動する以上、自分を売り込む力や、取引先との信頼関係を築くための書類管理・税務手続きなど、総合的な対応力が求められます。

ここでは、フリーランスとして活動を始める前に押さえておきたい基本的な準備について解説します。

求められるスキルとソフト

フリーランスのイラストレーターにとって、デジタルツールの操作スキルは必須です。特にPhotoshopは商業案件や印刷物制作に対応できる汎用性の高いソフトとして、多くの現場で求められています。

また、CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)は漫画・イラスト制作に特化しており、線画や着色に強いツールとして人気です。加えて、Illustratorなどベクター系ソフトの操作も覚えておくと、ロゴやアイコン制作などの幅が広がります。ソフトを使いこなすだけでなく、色彩感覚や構図、商業的なニーズを読み取る力も重要です。

ポートフォリオの作り方

ポートフォリオは、クライアントに自分のスキルや作風を伝える最も重要な営業ツールです。ジャンルや使用用途に応じて複数の作風やタッチを見せられるようにし、クライアントが「依頼後の完成イメージ」を明確に想像できる構成を意識しましょう。Web上にポートフォリオサイトを作成したり、PDF形式で送れるように整えたりすることも効果的です。

また、自身の得意分野、作業工程、納品形式の説明なども添えると信頼感が高まります。案件がない段階でも自主制作作品を載せることで、意欲や実力をアピールしていきましょう。

開業届・確定申告・税務知識の基本

フリーランスとして本格的に活動を始めるなら、開業届を税務署に提出する必要があります。提出することで事業として認められ、青色申告が可能になります。

また、青色申告を選べば最大65万円の控除を受けられるなどのメリットがありますが、帳簿の記帳や申告書類の作成が必須です。確定申告は毎年2月〜3月に行い、収入・経費・納税額を申告します。収入に対する税金や消費税、必要経費の計上など、基本的な税務知識は早めに身につけましょう。会計ソフトの活用や税理士への相談も検討すると安心です。

イラストレーターフリーランスのメリット

フリーランスとして活動するイラストレーターには、会社勤めでは得られない数多くの魅力があります。時間や場所に縛られずに働ける自由度の高さはもちろん、自分の得意な作風やジャンルを前面に押し出して仕事ができる点も大きな特徴です。また、努力やスキル次第で収入の上限を自ら引き上げられるのも、会社員では得がたいメリットと言えるでしょう。

ここでは、フリーランスのイラストレーターとして活動するメリットについて解説していきます。

自由な働き方ができる

フリーランスのメリットは、時間や場所に縛られない自由な働き方ができる点です。通勤の必要がなく、自宅やカフェ、あるいは旅行先でも仕事が可能で、自分のライフスタイルに合わせて働くことができます。また、業務時間も自分で決められるため、体調や集中力に合わせて効率的に作業できるのも魅力です。家族との時間を大切にしたい人や副業と両立したい人にも適しています。

このような柔軟性のある働き方は、仕事の満足度や人生の質の向上にもつながるでしょう。

自分の得意分野・作風を活かせる

会社員のイラストレーターの場合、クライアントや会社の要望に沿ったスタイルで制作することが求められがちですが、フリーランスであれば、自分の得意なジャンルや作風を活かした仕事を選ぶことが可能です。例えば、ファンタジー系が得意な人はゲーム業界の案件に特化したり、シンプルで温かみのあるイラストが得意な人は絵本や雑貨関連の仕事を中心に活動したりすることができます。

このように、フリーランスは自分の世界観や個性が強みとして評価されるため、仕事そのものに対するモチベーションも高まりやすく、継続的な成長にもつながります。

収入の上限が自分次第

会社員として働いていると、昇給や賞与には限界がありますが、フリーランスであれば収入の上限は自分の努力と工夫次第です。実力がついて知名度が上がれば、高単価の案件を受けられるようになり、複数のクライアントと継続的に取引することで安定的な収入も期待できます。

さらに、グッズ販売やオンライン講座、ファン向けのサブスクリプションなど、収益源を多角化することも可能です。実績が積み重なれば、自分のブランド力によって仕事を選ぶ立場にもなれ、働くほどに自由度と収入が広がっていくことは大きな魅力といえるでしょう。

イラストレーターフリーランスのデメリット

フリーランスのイラストレーターには自由な働き方や収入の可能性といった魅力がある一方で、安定性やサポート面に不安を感じることも少なくありません。特に駆け出しの時期には、継続的な収入の確保や生活面の基盤づくりが課題となることが多いです。また、作品制作だけでなく、営業や事務などの周辺業務にも時間と労力を割かなければならず、想像以上に多忙になることもあります。

ここでは、フリーランスのイラストレーターとして活動する際に直面しやすいデメリットについて解説します。

収入が不安定になりやすい

フリーランスの大きなリスクは、収入の波が激しく、安定しにくいことです。継続案件があればある程度の見通しが立ちますが、単発の依頼に依存していると、月によっては収入がほとんどないこともあり得ます。

また、依頼の繁忙期・閑散期がはっきりしている業界でもあるため、計画的な資金管理が求められます。突然の契約終了や支払いの遅延など、不測の事態にも備える必要があるため、生活費や税金の支払いに困らないよう、余裕のある資金繰りを心がけることが重要です。

営業・経理など本業以外の業務も必要

フリーランスはイラストを描くだけでなく、営業活動や見積書・請求書の作成、スケジュール管理、確定申告など、多くの周辺業務を自分でこなさなければなりません。特に仕事を得るためには、自分の作品を広めるためのポートフォリオサイトやSNS運用、クライアントとのやりとりも不可欠です。

これらの業務は本業とは異なるスキルが求められるため、最初は戸惑うこともあるでしょう。効率よく業務を回すには、時間管理や自己管理能力が非常に重要となります。

社会保障や福利厚生がない

会社員であれば健康保険や厚生年金、失業保険、各種手当などの社会保障や福利厚生が整備されていますが、フリーランスはこれらの制度に基本的に頼れません。自分で国民健康保険や国民年金に加入する必要があり、その負担も決して軽くはありません。

また、病気や怪我で働けなくなった場合の保障もなく、有給休暇なども存在しないため、万一に備えて保険や貯蓄の準備が求められます。フリーランスとして長く働くには、こうしたリスクに備えたライフプランの設計が不可欠です。

最近では、フリーランス向けの福利厚生や収入保障を提供しているものもあるため、必要に応じてこうしたサービスの利用も検討しましょう。

イラストレーターフリーランスに関するよくある質問

イラストレーターとしてフリーランスで活動することに興味がある人の中には、「本当に未経験から始められるの?」「収入は安定するの?」といったさまざまな不安や疑問を抱えている方も多いでしょう。フリーランスという働き方は自由度が高い一方で、知識や準備が不足していると失敗するリスクもあります。

ここでは、イラストレーターフリーランスに関するよくある質問についてQ&A形式で解説します。

未経験からでもフリーランスイラストレーターになれる?

未経験からでもフリーランスのイラストレーターになることは可能です。ただし、継続的に仕事を得るためには、一定の画力やポートフォリオ、営業力が求められます。美大や専門学校を出ていなくても、独学やオンライン講座を活用してスキルを磨いている人も多く、実績をSNSや作品サイトで発信することでチャンスが広がります。最初は副業やコンテストへの応募、小さな案件から始めて経験を積むのがおすすめです。着実に努力を重ねれば、未経験でもプロとして活躍することはできるでしょう。

安定して稼げるようになるまでの期間は?

安定した収入を得られるようになるまでの期間は個人差がありますが、多くの場合は半年〜2年ほどの準備期間を経て軌道に乗るケースが多いです。初期は実績作りや営業活動に時間を要するため、収入も不安定になりがちです。ポートフォリオの充実、SNSでの発信、継続案件の獲得などを通じて徐々に顧客の信頼を得ていく必要があります。

副業として始め、収入の目処が立ってから本業に移行する方法もおすすめです。継続的な学習と地道な積み重ねが、安定収入への近道となるでしょう。

著作権や契約書の注意点は?

フリーランスのイラストレーターとして活動するうえで、著作権や契約書に関する知識は非常に重要です。著作権は基本的に制作者に帰属しますが、契約内容によって譲渡や使用範囲が制限されることがあります。

納品前に「どのような使用範囲か」「著作権の扱いはどうなるか」を明確に確認し、口頭だけでなく書面(契約書や発注書)で取り交わすことがトラブル回避につながります。また、報酬額や納期、修正回数なども契約に明記しておくと安心です。

フリーランスの将来性は?

AIの進化によりイラスト制作の自動化が進んでいるのは事実ですが、それが即フリーランスイラストレーターの将来性を否定するものではありません。AIが生成する画像には限界があり、人間の感性や独自の世界観、ストーリー性を持った作品は依然として高く評価されます。むしろ、AIを活用することで作業効率を上げたり、アイデア出しの補助とするなど新たな可能性も広がっています。

今後は「技術力+個性+発信力」がより重要となり、柔軟に変化に対応できる人材には多くのチャンスがあるといえるでしょう。

まとめ

この記事では、イラストレーターフリーランスの仕事内容や実際の案件例、案件の獲得方法について解説しました。

・イラストレーターフリーランスの仕事内容
・イラストレーターフリーランスの年収・単価相場
・イラストレーターフリーランスの実際の案件例
・イラストレーターフリーランスの在宅案件事情

イラストレーターは、書籍や広告、ゲームやWebなどさまざまな媒体で使用されるイラストを依頼内容に応じて制作する仕事です。フリーランスのイラストレーターは、個性的な作風や専門分野に特化したスキルが評価されやすく、ゲーム・アニメ・広告・書籍・SNSコンテンツなど多様な分野で需要が高まっています。

さらに、フリーランスは自分の作風や得意分野を活かして自由に案件を選べるため、会社員よりも収入や表現の幅を広げるチャンスが多く、可能性を広げやすい働き方といえます。未経験からでも徐々にステップアップしていくことでフリーランスとして独立を目指せるため、ぜひ本記事を参考にして理想の働き方を手に入れてください。

引用・参考URL

参考:ランサーズ公式サイト
参考:クラウドワークス公式サイト
参考:国税庁 | 平均給与
参考:ランサーズ | イラスト制作の費用相場と依頼先を比較!有償依頼・見積時の注意点も
参考:求人ボックス | イラストレーターの仕事の年収・時給・給料
参考:レバテッククリエイター公式サイト | 【新規/運用中スマートフォン向けゲーム】キャラクターデザイン制作の求人・案件
参考:レバテッククリエイター公式サイト | 【新規ゲーム開発】イラスト制作の求人・案件
参考:レバテッククリエイター公式サイト | 【新規カジュアルゲーム開発】イラスト制作の求人・案件

この記事の修者

中村 慎也 (アークワードコンサルティング 代表)

大学卒業後、シスコシステムズにてパートナー企業開発や金融業界向けコンサルティングセールスに従事。その後、人材業界大手のインテリジェンス(現パーソルキャリア)でIT業界向け人材紹介や転職サイト「doda」の立ち上げを経験。ヘッドハンティングでWeb系スタートアップの取締役を歴任した後、2018年にアークワードコンサルティングを創業。IT/Webと人材領域の知見を活かし、Web戦略から施策実行・継続改善まで総合的に支援。フリーランスや副業など多様な人材活用分野で10年以上のマーケティング支援実績を持つ。

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