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社内SEはフリーランスで働ける?単価/年収・在宅・案件の探し方まで徹底解説!

「社内SEとして働いてきたけれど、もっと自由な働き方がしたい」「スキルを活かしてフリーランスに転向できるのだろうか」など、そんな悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか。近年、IT人材の需要増に伴い、社内SEでもフリーランスとして活躍する道が広がりつつあります。しかし、案件の種類や単価、在宅勤務の可否など、疑問に感じることは多いものです。

本記事では、社内SEがフリーランスとして働けるのかを中心に、年収相場や案件事情、在宅ワークの実情まで解説します

・社内SEフリーランスは在宅で働ける?
・社内SEフリーランスの仕事内容は?
・社内SEフリーランスに必要なスキルは?
・社内SEフリーランスの案件単価は?

そのほか、実際の案件例やフリーランスとして働くメリット・デメリットについても解説していくため、フリーランスの社内SEに興味関心を持っている人は、ぜひ参考にしてみてください。

社内SEとは?その仕事内容と役割

社内SE(システムエンジニア)は、企業内部のITインフラや業務システムの設計・運用・保守を担う職種です。一般的な開発エンジニアと異なり、顧客ではなく自社の業務改善やIT環境整備が主なミッションとなります。部門を横断した調整役や社内の「IT相談窓口」としての役割を果たすことも多く、技術力だけでなくコミュニケーション力や業務理解も重要です。

ここでは、社内SEの基本的な業務範囲と求められるスキルセットについて解説します。

社内SEの基本的な業務範囲

社内SEの主な業務は、自社のITシステムやインフラの運用・保守、社内ユーザーからの問い合わせ対応、業務効率化を目的としたシステム導入や改修など多岐にわたります。また、ネットワークのトラブルシューティングやセキュリティ対策、新しいソフトウェアの選定・導入なども業務に含まれることがあります。開発業務を外部ベンダーに委託している企業では、ベンダーとの折衝や要件定義を担当することもあり、プロジェクトマネジメント能力も必要です。さらに、社内のあらゆる部署と関わるため、技術力だけでなく業務理解や調整力も重要な業務範囲の一部です。

社内SEに求められるスキルセット

社内SEに求められるスキルは、インフラやアプリケーションに関する技術的知識だけではありません。WindowsやLinuxのサーバー運用、ネットワーク構築、業務系システムの知識などは基礎スキルとして必要とされる一方、業務部門との橋渡し役としてのコミュニケーション能力や課題解決力も重視されます。また、ベンダーとのやり取りにおける交渉力や、システム導入時の要件定義スキルも重要です。さらに、近年はクラウドサービスやセキュリティ分野の知識、リモートワークに対応したIT環境の整備力も求められるようになっています。幅広いスキルが求められる点が、社内SEの特徴といえるでしょう。

社内SEはフリーランスになれる?独立の現実と可能性

「社内SEはフリーランスには向いていない」と考えがちですが、実は独立して活躍する人も増えつつあります。企業のITニーズが多様化し、業務改善やインフラ整備などの分野で即戦力となるスキルを持つ人材が求められているからです。一方で、会社員時代との働き方の違いや、求められるスタンスの変化に戸惑うケースもあります。

ここでは、社内SEがフリーランスとして活躍できる理由と、会社員時代とのギャップについて解説します。

社内SEがフリーランスとして活躍できる理由

社内SEとして培った業務改善力、インフラ運用の知識、ベンダーとの調整経験は、フリーランス市場においても高く評価されます。特に中小企業やスタートアップでは、専任のIT担当者がいないケースが多く、社内SEのような「広く浅く対応できるIT人材」は重宝されます

また、リモートでIT環境を整備したり、セキュリティ対策を支援したりする案件も増えており、実務経験を活かせる場が広がっていることにも注目です。さらに、企業目線でのシステム選定や改善提案ができることも強みとなり、ITコンサル的なポジションでの活躍も期待されます。このように、社内SEの業務は多岐にわたるためフリーランスとしても活躍の場が多く存在するのです。

会社員社内SEとの違いとギャップ

フリーランスになると、会社員時代のように安定した給与や手厚いサポートは得られません。自ら案件を探し、契約を交わし、納期や成果に対して責任を負う必要があります。会社員の社内SEは、多少スピードが遅くてもプロセスを重視した丁寧な対応が評価されがちですが、フリーランスでは即戦力かつ結果重視が求められます

また、社内の関係構築に慣れていた人にとって、初対面のクライアントとのやり取りや、自分を売り込む営業活動には戸惑いを感じることもあるでしょう。技術力だけでなく、セルフマネジメントや対外対応力も必要になるという点で、大きなギャップを感じる人も少なくありません。

社内SEフリーランスの案件種類

社内SEとしての経験を活かしたフリーランス案件は多岐にわたり、その内容は企業のITニーズの成熟度や組織規模に応じて大きく異なります。業務効率化を目的とした現場支援から、経営視点でのIT戦略策定支援、さらにはシステム導入におけるベンダー管理まで、求められる役割は多層的です。社内に専任のIT担当がいない企業では、広範囲な業務領域をカバーできるフリーランスSEの需要が高く、また特定の分野に特化した高度なスキルを求められるケースも存在します。

ここでは、社内SEフリーランスの代表的な案件の種類について紹介します。

社内IT支援・ITコンサルティング案件

この種の案件では、業務部門の課題をITで解決するための現場支援や、業務フローの最適化を前提としたコンサルティングが主な業務となります。具体的には、業務システムの運用改善、SaaS導入支援、業務効率化のためのツール選定などが含まれます。社内SE経験者であれば、既存業務の実情を把握したうえで、実現可能な提案ができるため重宝されやすく、業種に応じた業務知識を活かせる点も特徴です。企業側からは「第三者の視点からの提案力」と「実行力」を兼ね備えた人材が求められます。

IT戦略立案、IT投資判断支援などの上流寄り案件

経営層や情報システム部門の上流フェーズに関わるこのタイプの案件では、IT戦略の策定、情報資産の棚卸し、IT投資のROI評価などが主要業務となります。これらは企業全体の中長期的な方針と密接に関わるため、単なる技術知識だけでなく、経営戦略の理解やITガバナンス、リスク管理に関する知見も不可欠です。社内SEとして経営層とのやり取り経験が豊富な人や、PM経験のある人材にとっては、特にマッチしやすい領域といえるでしょう。

社内インフラ運用・保守案件

ネットワーク構築、サーバー保守、デバイス管理などを含むインフラ系業務は、フリーランス社内SEにとって比較的取り組みやすい案件のひとつです。特に、クラウド環境(AWS、Azure等)の運用経験や、セキュリティ対策を含めた実務スキルを持つ人材は、高いニーズがあります。

また、企業のIT資産を安定運用するための定型的な業務も多く、スポット対応から継続案件まで幅広く存在します。安定志向のフリーランスにとって魅力的な選択肢といえるでしょう。

ベンダーコントロール・システム導入支援

自社開発を行わない企業では、外部ベンダーに対して発注・管理を行う立場としてフリーランスSEが参画することがあります。要件定義、見積評価、進捗管理、品質確認といった工程において、社内とベンダーの橋渡し役を担うことが多いです。社内SE経験者は、業務要件とシステム要件の両面を理解しているため、顧客側PMOとして重用されやすく、信頼される存在となり得ます。ドキュメンテーション力や交渉力もこの領域では重要なスキルです。

ITヘルプデスクや社内教育のアウトソース案件

一見すると単純業務に思えるこれらの案件も、企業のITリテラシー向上に直結する重要な役割を担います。PCや業務ツールの操作サポート、障害対応、アカウント管理などのヘルプデスク業務に加え、従業員向けのセキュリティ研修やDX人材育成支援といった教育分野のアウトソースも増えています。ユーザー対応力や説明力に長けた社内SE経験者にとっては、即戦力として貢献しやすい分野であり、特定業界の事情に詳しい人材には継続的な依頼の獲得もしやすいでしょう。

社内SEフリーランスの単価・年収事情

フリーランスとして独立するうえで、もっとも気になるのが「どのくらい稼げるのか」という収入面ではないでしょうか。社内SE経験者がフリーランスになった場合の単価相場は、担当する業務内容やスキルレベル、参画形態によって大きく異なります。また、会社員時代と比べて収入が増える人もいれば、安定性を失って不安を感じるケースもあるため要注意です。

ここでは、フリーランスとしての単価相場や会社員との年収比較、高単価案件を獲得するためのポイントについて解説します。

フリーランスの単価相場

社内SEとしての経験を活かしたフリーランス案件では、月単価の相場は50~80万円程度が一般的です。業務内容によっては100万円以上の高単価案件も存在します。例えば、IT戦略の立案やPMOといった上流工程に関わる案件、クラウドやセキュリティ分野に特化した専門性の高い業務では、報酬も比例して高くなります。

一方、ヘルプデスク業務や定型的な保守業務などは比較的低単価になる傾向があります。また、フルリモートや週2〜3日稼働の案件も増えており、ライフスタイルに合わせた働き方と収入のバランスを取ることも可能です。

会社員との年収比較

社内SEの会社員としての年収は、企業規模や役職によって異なるものの、一般的には580万円程度が平均年収です。これに対して、フリーランスで常駐型の月70万円案件を年間通して継続できれば、年収ベースで800万〜900万円を超える可能性もあります

ただし、フリーランスには社会保険や有給、退職金といった福利厚生がなく、稼働が途切れた期間は収入もゼロになります。収入面では高くても、税金や経費の管理、自身での営業・調整などが必要な点を踏まえた上で、会社員時代とのメリット・デメリットをしっかり比較することが重要です。

高単価案件を獲得するコツ

高単価の案件を安定的に獲得するには、まず「専門性」を明確にすることがカギです。クラウド(AWS、Azure)、セキュリティ、IT戦略など、特定の領域に強みを持つことで、案件選定の際に有利になります。

また、社内SE時代の経験を活かして、業務要件の整理やベンダーコントロールなど“上流工程”に対応できる点をアピールするのも効果的です。さらに、フリーランス向けエージェントを活用し、信頼できる営業パートナーを確保することも成功の近道です。そのほか、納期遵守・報連相の徹底など、ビジネスマナーも高単価継続の条件として非常に重要視されます。

社内SEフリーランスの在宅・リモートワーク事情

働き方の多様化が進む中で、社内SE経験を活かしたフリーランス案件にも在宅・リモート対応のニーズが広がっています。特に中小企業やスタートアップでは、常駐を前提としない柔軟な業務形態が増えており、フリーランスにとっては時間や場所にとらわれない働き方が増えてきました。しかし、すべての業務が在宅対応できるわけではなく、リモートで信頼関係を築くためには工夫も必要です。

ここでは、社内SEフリーランスの在宅可能な案件の特徴や探し方、さらに在宅勤務を円滑に進めるための環境整備と信頼構築のコツを解説します。

在宅可能な案件の特徴

在宅で対応できる社内SE系フリーランス案件には、業務設計やシステム導入支援、ITコンサルティングといった「上流寄り」の内容が多い傾向があります。これらは現場に常駐せずとも、打ち合わせや進捗報告をオンラインで行えるため、遠隔対応が可能です。

また、クラウドサービスの運用やセキュリティ設計、社内教育の資料作成など、ドキュメントベースの業務もリモートに適しています。一方で、オンサイトでの物理作業や社内ネットワーク環境に直接アクセスする必要があるインフラ保守などは、在宅対応が難しいケースもあります。在宅可否は業務内容だけでなく、企業のITリテラシーやリモート環境の整備状況にも左右されます。

在宅案件の探し方と注意点

在宅型の社内SE案件を探す際には、フリーランス向けエージェントサイトや求人プラットフォームで「リモート可」「在宅勤務可」などの条件を指定して検索するのが基本です。特にIT系に特化したエージェントでは、業務内容や働き方を細かく確認したうえで案件を紹介してくれるため安心です。

ただし、在宅案件は人気が高く競争率も高いため、スキルや経験を明確にアピールできる職務経歴書やポートフォリオが重要になります。また、初回は「週2〜3日出社+リモート」のようなハイブリッド案件から始まり、信頼を得て完全リモートに移行するパターンも多いため、柔軟なスタンスで案件選びを行うことがポイントです。

在宅を実現するための環境整備・信頼構築

在宅での業務を円滑に進めるためには、物理的な作業環境だけでなく、信頼関係を築くための「見えない努力」も不可欠です。

まずは、高速インターネット回線、デュアルモニター、セキュアなVPN環境など、業務に支障のない作業環境を整えることが前提です。そのうえで、納期の厳守、進捗報告の定期化、チャットやオンライン会議でのレスポンスの速さなど、リモート下でも「見える働き」を意識することが信頼構築につながります。また、トラブル時の報連相や、顧客の懸念点に対する 先回りの対応姿勢も評価されやすいポイントです。リモート環境で信頼を得られれば、継続案件や紹介を通じてさらにチャンスが広がるでしょう。

社内SEフリーランスの案件獲得方法

社内SEとして独立する際、多くの人が最初につまずくのが「どうやって案件を獲得すればいいのか」という点です。会社員時代は仕事が自動的に降ってきた環境にいたため、自ら営業する経験が乏しい人も多いでしょう。しかし現在では、エージェントサービスやクラウドソーシング、SNSを通じて、比較的スムーズに案件を見つけられる環境が整っています。

ここでは、社内SEフリーランスの代表的な案件獲得方法を紹介します。

フリーランスエージェントを活用する

もっとも効率的で安心感のある方法として、多くのフリーランスが利用しているのが「フリーランス向けエージェント」です。レバテックフリーランスやクラウドワークス テックなどのIT業界に特化したサービスでは、職種やスキルに応じた案件を紹介してもらえるだけでなく、契約や単価交渉、支払い管理などのサポートも充実しています。社内SEとしての経験やスキルを整理した上で相談すれば、自分では見つけられない非公開案件に出会えることにも期待が持てます。

特に、実務経験3年以上ある人にとっては、常駐案件・高単価案件の紹介も受けやすく、独立初期の不安を軽減できる有効な手段といえるでしょう。

クラウドソーシングや求人サイトの活用法

クラウドワークスやランサーズ、Indeedなどの求人サイトでは、短期・スポット的な業務や在宅案件も多く掲載されています。特にクラウドソーシングは、自分のスキルをプロフィールや実績として公開できるため、マッチした案件のスカウトを受けることも可能です。また、IT系に特化した求人サイトを活用すれば、社内SE経験者向けの業務委託案件も見つけやすくなります。

ただし、単価が相場より低めに設定されている案件も多いため、業務内容や稼働時間に見合った報酬かどうかを冷静に見極める必要があります。実績づくりやスキルの棚卸しを目的に、まずは小さな案件から着実に取り組むことが大切です。

人脈やSNSでの案件獲得

社内SEとして築いた社内外の人脈や、SNS上での情報発信も、案件獲得に大きく役立ちます。特にTwitter(現X)やLinkedInでは、IT業界の担当者や経営者とのつながりを持てる機会が多く、自身の実績や強みを発信することで、声をかけてもらえるケースも少なくありません。

また、過去に関わった同僚や取引先からの紹介は、信頼関係がある分スムーズに話が進むことも多いです。重要なのは「自分がどんな案件に強いか」「どんな価値を提供できるか」を常に明確にし、アピールし続ける姿勢です。日頃から情報を発信し、周囲に存在を認知してもらうことで、思わぬところからチャンスが広がることもあります。

社内SEフリーランスの実際の案件例

ここでは、社内SEフリーランスの実際の案件例を紹介します。
求められるスキルや経験について確認していきましょう。

【社内SE/PowerPlatform/一部リモート】食品会社向けPowerPlatform開発・運用支援の求人・案件

月額報酬~600,000円/月
勤務地西梅田(大阪府/一部リモート)
勤務期間長期案件
稼働率週5日
業務内容・食品会社向けPowerPlatform開発、運用支援案件において、顧客調整、現状調査を含み調査〜設計〜開発を担当。
求めるスキル・PowerPlatform、PowerAutomate、PowerBI、Snowflake経験

【社内SE】社内情報システム運用管理の求人・案件

月額報酬~450,000円/月
勤務地柚須(福岡県)
勤務期間長期案件
稼働率週5日
業務内容・物流系企業向け情報システム管理にて、社内SEとして主に下記作業を担当。
 ‐倉庫作業PC・スマホのアプリケーション設定や不具合時の保守対応
 ‐ネットワークの基本的な保守
 ‐物流システムの定型的な設定作業・保守(マスタ更新等)
 ‐Tableauを使ったダッシュボード作成
求めるスキル・社内SEの経験・情報システムの経験

【社内SE】事業会社向け社内システム構築運用の求人・案件

月額報酬~750,000円/月
勤務地大阪天満宮(大阪府)
勤務期間長期案件
稼働率週5日
業務内容・事業会社向け社内システム構築運用案件において、主に下記作業を担当。
 -社内システム構築、運用
 -社内ヘルプデスク
 -デバイスキッティング作業
 -社内業務改善、DX化
 -システム導入ベンダー折衝
 -自社アプリ開発
求めるスキル・何かしらの言語を用いたプログラミング経験

フリーランス社内SEとして働くメリット

会社員としての社内SEには安定した雇用や福利厚生などのメリットがある一方で、業務範囲や働き方に制限を感じている人も多いのではないでしょうか。そんな中、近年はフリーランスとして働く社内SEが増加傾向にあり、その背景には働き方やキャリアの自由度を求める動きがあります。フリーランス社内SEは、スキルや経験を活かしつつ、より柔軟で実りあるキャリア形成が可能です。

ここでは、社内SEフリーランスとして働くことの代表的な3つのメリットについて解説します。

自由な働き方の実現

フリーランス社内SE最大の魅力は、自分のライフスタイルに合わせた働き方が選べることです。勤務時間や勤務場所に縛られず、在宅ワークや時短勤務、週3稼働なども可能な案件が増えており、育児・介護との両立や地方移住を希望する人にとっても現実的な選択肢になっています。会社員時代には感じていた「長時間労働」や「不要な会議」から解放されることで、より効率的で集中した働き方が可能になる点も大きなメリットです。

このように、自分にとって最適な働き方を実現できることは、仕事の満足度や生活の質の向上にもつながります。

収入アップの可能性

フリーランスになることで、これまでの社内SEとしてのスキルや経験を武器に、より高い報酬を得られる可能性があります。例えば、月単価70万〜90万円の案件を継続的に受注できれば、年収ベースで1,000万円を超えることも珍しくありません。特に、IT戦略支援やクラウド移行支援など、専門性が高い業務に対応できる人材は、高単価での契約がしやすい傾向にあります。

また、複数案件を掛け持ちすることで収入をさらに伸ばすことも可能です。自身のスキルを市場価値に応じて評価してもらえるのは、フリーランスならではの大きなメリットです。

スキルの汎用性向上

フリーランスとして複数の企業やプロジェクトに関わることで、特定の業務や業界に縛られない柔軟なスキルが身につきます。会社員時代は自社の環境やルールに最適化されたスキルに偏りがちですが、フリーランスになることで、さまざまな業務フローや技術スタック、組織構造に対応する力が養われ、スキルの“汎用性”が高まります。これにより、新しい分野への挑戦やコンサルティング領域への展開も可能となり、将来的なキャリアの選択肢を広げることが可能です。学び続ける環境に身を置くことが、長期的な市場価値を保つ秘訣となるでしょう。

フリーランス社内SEとして働くデメリット

自由度や収入アップなど、フリーランス社内SEには多くの魅力がありますが、その一方でデメリットやリスクも存在します。会社員と比べて安定性やサポート体制に欠ける場面も多く、自らの責任でキャリアを築いていく必要があります。特に独立直後は、案件の確保や業務の幅広さ、社会保障面での不安を感じる人も少なくありません。

ここでは、社内SEフリーランスとして活動する際に直面しやすいデメリットについて解説します。

案件が不安定

フリーランスの最大の不安要素が、継続的な案件の確保です。たとえ現在高単価の案件に参画していても、プロジェクトが終了すれば次の仕事がすぐに見つかるとは限りません。景気の変動や企業の予算事情によって、急に契約が終了するケースもあり、常に収入が変動するリスクと隣り合わせです。

また、病気や家庭の事情で一時的に稼働できなくなった場合、その間の収入がゼロになるのも大きな課題です。安定的に案件を受注するためには、複数の営業チャネルを持つ、実績を積んで信頼を築くなど、継続的な営業活動が欠かせません。

業務範囲が拡大する

フリーランスとして働くと、会社員時代とは違って、自分の専門業務だけでなく周辺業務もこなす必要があります。例えば、クライアントとの契約交渉、請求書の発行、タスク管理、納期調整など、すべてを自己完結しなければなりません。

また、プロジェクトによっては本来の技術業務に加えて、IT教育や業務改善提案なども求められるケースがあり、業務範囲が広がりやすいのも特徴です。こうした状況に柔軟に対応する力があれば活躍の場も広がりますが、自分の限界や適性を理解し、業務量をコントロールすることが非常に重要です。

福利厚生がない

会社員であれば、健康保険や厚生年金、有給休暇、育児・介護休業などの福利厚生が整っており、安心して働ける環境が用意されています。

しかし、フリーランスになるとそれらの制度がなくなり、健康保険や年金も国民健康保険・国民年金に自分で加入する必要があります。また、有給休暇やボーナスといった恩恵もなく、すべてのリスクを自己責任で負うことになります。病気やケガによる休業時に備えて、民間の保険や積立を活用する、確定申告に備えて帳簿管理を行うなど、自己管理力が求められる点はデメリットといえるでしょう。

社内SEフリーランスに関するよくある質問

社内SEとしてフリーランスを目指す人にとって、独立のハードルや働き方に関する疑問は尽きません。「未経験でもなれるの?」「複数案件を同時に持つのは現実的?」「まずは副業からでも始められる?」といった声は非常に多く、実際にフリーランスになる前に不安を抱える方も少なくありません。

ここでは、社内SEフリーランスに関するよくある質問についてQ&A形式で解説します。

未経験から社内SEフリーランスになることは可能?

結論から言えば、完全な未経験から社内SEとしてフリーランスになるのは難易度が高いと言えます。社内SEの仕事は単なるITスキルだけでなく、業務理解、部門とのコミュニケーション能力、トラブル対応力など実務経験が強く求められる職種です。特にフリーランスの場合は即戦力が前提とされるため、育成を前提としたポジションはほぼ存在しません。

ただし、ヘルプデスクやITサポートといった周辺業務からキャリアを積み、少しずつ業務領域を広げることで独立の足がかりを作ることは可能です。まずは企業での実務経験を1〜3年程度積むことが、フリーランスとしての成功への近道になります。

複数案件を同時にこなすことはできる?

フリーランス社内SEとして、複数案件を並行して受注することは十分に可能です。ただし、業務内容や稼働量によって向き不向きがあるため、スケジュール管理と業務整理力が求められます。例えば「週3日稼働の常駐案件+週1日リモートのITコンサル案件」といった形で、バランスよく案件を組み合わせている人も多く見られます。

一方で、業務範囲が広く責任も重いPMOやIT戦略立案などの案件では、1件で週5日フル稼働となるケースもあるため、並行は難しいこともあります。安定した複数案件の両立を目指すには、信頼関係を築いた継続案件を中心に組み立てるのが効果的です。

副業から始めることはできる?

社内SEフリーランスは副業からのスタートも十分に可能です。むしろ会社員の立場を活かしてリスクを抑えつつ、実務経験を活かした案件でスキルと信頼を積む「準備期間」として副業は非常に有効です。実際には、週5勤務の会社員として働きながら、夜間や休日にスポット案件(例:IT相談、資料作成、SaaS導入支援など)をこなすケースが多く見られます。最近では副業OKな企業も増えており、フリーランスエージェントでも「週1日〜対応可能」と明記された案件が増加傾向です。副業を通じて実績を作り、収入の目安や働き方の適性を見極めたうえで独立に踏み切ることで、リスクを大きく減らせます。

まとめ

この記事では、社内SEフリーランスの仕事内容や実際の案件例、案件の獲得方法について解説しました

・社内SEフリーランスの仕事内容
・社内SEフリーランスの年収・単価相場
・社内SEフリーランスの実際の案件例
・社内SEフリーランスの在宅案件事情

会社員の社内SEとして働いた経験は、フリーランスとしても十分に活かすことが可能です。業務の専門性や企業理解力を武器に、IT支援やコンサル、インフラ運用など多様な案件で活躍でき、在宅ワークや柔軟な働き方も実現できます。単価は業務内容やスキルによって異なりますが、会社員時代より高収入を得るチャンスもあります

ただし、案件の継続性や福利厚生の不在といったデメリットもあるため、計画的な準備と情報収集が重要です。独立に不安がある方は副業からのスタートも選択肢となるでしょう。これからフリーランスの社内SEとして独立を目指す人は、ぜひ本記事を参考に理想の働き方を実現してください。

引用・参考URL

参考:ランサーズ公式サイト
参考:クラウドワークス公式サイト
参考:クラウドワークス テック公式サイト
参考:国税庁 | 平均給与
参考:FOSTERNET NAVI | 社内SEの案件・求人|単価相場も紹介【2024年12月】
参考:Geekly Media | 社内SE(情シス)の年収は低い?年齢別の相場や勝ち組と言われる理由も解説
参考:レバテックフリーランス公式サイト | 【社内SE/PowerPlatform/一部リモート】食品会社向けPowerPlatform開発・運用支援の求人・案件
参考:レバテックフリーランス公式サイト | 【社内SE】社内情報システム運用管理の求人・案件
参考:レバテックフリーランス公式サイト | 【社内SE】事業会社向け社内システム構築運用の求人・案件

この記事の修者

中村 慎也 (アークワードコンサルティング 代表)

大学卒業後、シスコシステムズにてパートナー企業開発や金融業界向けコンサルティングセールスに従事。その後、人材業界大手のインテリジェンス(現パーソルキャリア)でIT業界向け人材紹介や転職サイト「doda」の立ち上げを経験。ヘッドハンティングでWeb系スタートアップの取締役を歴任した後、2018年にアークワードコンサルティングを創業。IT/Webと人材領域の知見を活かし、Web戦略から施策実行・継続改善まで総合的に支援。フリーランスや副業など多様な人材活用分野で10年以上のマーケティング支援実績を持つ。

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